Vol.107 2018/6/1更新

3ヵ月毎に年4回発行している車内報「一期一会」は、お客様とフジタクシーグループを結ぶコミュニケーションメディアです。 一生に一度かもしれないお客様との出会いを大切にしたい、という私たちの思いができる限り伝わればと思っています。タクシーをご利用の際は、ぜひお持ち下さいませ。

連載コラム

ハーモニックトライアングル3

先日、某テレビ番組で、長野のあるタクシー会社を紹介していた。 
その会社は、“幸せ”サービスでお客様の圧倒的な支持を集めていると言う。 

この会社に接客マニュアルは存在しない。丁寧な接客は当たり前。雨の日は玄関まで傘をさし、高齢者には手を差し伸べ、買い物袋を運んでくれる。さらにたった300メートルの距離でも喜んで運行してくれる。それはまるで、身内のようなサービス。これを全乗務員が当たり前のように行っているという。

根底には、自分がされてうれしいと思うことを、他者に対して行う。またそれが自分の幸福につながるという自覚があるのであろう。それは意図的な演出、マニュアルでは到底生まれようがない。

さて、弊社はどうだろう。

実はつい先日、筆者のごく身近なところでこの“マニュアルを超えた接客”を目の当たりにする出来ごとがあった。 

筆者のデスクと部屋を同じくする、チケットセンター女子社員の電話対応の話である。

内容は、女性の高齢者チケット会員のお客様が、タクシーチケットの追加をお願いしたのだが、まだ届いていないという。どうもポストに郵便局の「ご不在連絡票」が入っていたみたいだ。女子社員がお客様に「ご不在連絡票」の意味から丁寧に説明を始める。そして、郵便局にお電話をされると、またご自宅にチケットを届けてくれる旨を説明するが、なかなか理解してもらえない様子。女子社員の懸命な説明がしばらく続いた。

高齢のお客様のために何とかしてあげたいという、女子社員の切実な思いがその表情からありありと伺える。 

傍からその光景を何気なく見守っていた時である。その女子社員の表情が何かを察したかのように変わり、そしてさりげなくお客様に、
「もしよろしければ、今から私が郵便局にお電話をいたしましょうか?そして、郵便局からもう一度お客様のご自宅にお電話をかけていただきますので、そのままご自宅でお待ちいただけますか?」
「うん、そうしてもらえる?ありがとう。」
何ともすがすがしい感動を覚えたものである。もちろんこのような対応はマニュアルにはない。

翌日、このお客様から感謝のお電話があった。

「昨日は本当にありがとうね。チケットは無事いただいたわ。」 

このような対応が、お客様の幸福と、延いては自分自身の幸福につながるのであろう。

ご乗車ありがとうございます。

INFORMATION

■フジタクシーの車窓から(3)

「名古屋市演劇練習館(中村区 稲葉地公園)」は、1937年(昭和12年)、名古屋市水道局の施設「稲葉地配水塔」として設置された後、かつては中村図書館としても使用された建物。
18年前からは、「演劇その他の舞台芸術の練習の場」としての運用が開始され、現在に至ります。
ギリシャのバルテノン神殿を想わせる重厚な外観と、水(アクア)関連施設だったことから「アクテノン」という愛称が付けられ、「都市景観大賞」も受賞しました。
空襲の戦火を免れ、建築後76年経った今も公園のシンボルとして君臨するたいへん美しい建物。  ぜひ、間近でその存在感を目の当たりにして下さい!

■コミュニケーションポケット

<伊勢神宮式年遷宮(せんぐう)>
今年は20年に1度の大祭、伊勢神宮式年遷宮の年です。式年遷宮とは、正殿(しょうでん)を始め御垣内(みかきうち)の建物全てを新造し、さらに殿内の御装束(おしょうぞく)や神宝(しんぽう)を新調して御神体を新宮へ遷(うつ)す、我が国で最も重要なお祭りの一つです。
第1回の式年遷宮が伊勢神宮内宮で行われたのは、今から1300年前。今年はその第62回目になります。実はこの62回目の遷宮、さかのぼること8年前の平成17年の「山口祭」から始まっています。実に8年の歳月をかけて行われる壮大な行事なのです。
期間も壮大ならば予算も膨大です。約570億円の予算をかけて行われます。その予算は全て寄付で賄われるとのこと。
まさに日本民族の神聖なる信仰心を物語る、一大行事と言えるでしょう。