Vol.106 2018/3/1更新

3ヵ月毎に年4回発行している車内報「一期一会」は、お客様とフジタクシーグループを結ぶコミュニケーションメディアです。 一生に一度かもしれないお客様との出会いを大切にしたい、という私たちの思いができる限り伝わればと思っています。タクシーをご利用の際は、ぜひお持ち下さいませ。

連載コラム

テールランプ 77

目の前に三冊の大学ノートがある。

一冊一○○枚で全三○○枚、 六○○ページにも及ぶ膨大なページ数である。

「○○通の信号を左、 3本目の狭い路地を右に入り・・・」
どのページをめくっても、 経路でびっしりうまっている。

話は三年前にさかのぼる。

定年を一年後に控えて、 それまで三十年間努めていた会社の突然の倒産。
顧客のつてを頼って、 職探しに奔走したり、 転職雑誌のページを繰る日々が続くが、 どれも年齢で引っかかる。
困り果てた挙句に、 意を決してフジタクシーグループの門をたたいたのが、齢六十の年の1月。
還暦を迎えて、 まさに人生の再出発をこのフジタクシーグループのドライバーとして切ることになった。

会社の負担で無事二種免許も取得し、 新入社員研修も終了。
さあ!本番だ!

「何事も努力をすれば何とかなる!」 が私のモットー。
本番稼働初日からがむしゃらに頑張った。 良く言われる 「ビギナーズラック」 も手伝い、 滑りだしは順調だ。 売上もそこそこついてくる。

でも何かが違う。 「タクシードライバーは売上げが全てか?」 自問自答が続く。
ふと、 お客様に言われた 「あなたプロでしょ?」 という言葉が頭をよぎる。
「そうだ!タクシードライバーはプロのドライバーなんだ!」
それじゃあ何のプロなんだ? 接客?

もちろん接客はタクシードライバーとして一番重要な資質だ。 でも三十年間の営業の経験から接客にはある程度自信がある。
それじゃあ何だ? そうだ! 地理だ!
前置きが長くなったが、 こうして私の地理習得のための 〝戦い〟 が始まった。

「どの道から参りましょうか?」
「え~と、 2本先の信号を左に曲がって、 すぐ1本目の狭い道を右に・・・」

ご案内先の道順についてはお客様が一番の 〝プロ〟 だ。 地図に載らない裏道も教えてくれる。 これを見逃す手は無い。

お客様をご案内した後、 車を路肩に止め、 今走って来た経路を全て分厚い大学ノートに書き込んだ。 多少の時間は犠牲にしてでも、 やらなければならない。 〝プロ〟 になるためだ!

二日間の稼働中に書き込んだ量は膨大なものになる。 それを三日目に訪れる公休日に自家用車で一件、 一件経路通りにまた走ってみる。
お陰様でフジタクシーグループのお客様は名古屋市内にまんべんなくお見えになる。 信号名、 幹線道路や主要な施設、 裏道までこれで覚えられる。

やり始めて三ヶ月。 自家用車で走った距離はいったい何千キロになっただろう? 大学ノートが三冊を数える頃には、 もう名古屋市内のほとんどの道を覚えていた。

これでやっとプロのドライバーとしての一歩を踏み出せたのかな?

この大学ノートは私の大事な宝物だ。 今でもつらい時などはこのノートを引っ張り出して見る。 初心に立ち返り、 また頑張ろうという気持にさせてくれる。

INFORMATION

■フジタクシーで行く名古屋近郊花の名所 (60)

今回は熱田区にある 「白鳥庭園」 をご紹介します。

ご存じ白鳥庭園は、 平成元年に開催された 「世界デザイン博覧会」 のパビリオンとして整備された、 市内唯一の規模を誇る本格的な日本庭園です。 庭園は中部地方の地形をモチーフに造られているとのこと。
正面玄関から入って庭園左側にある “渓谷” に入ると、 そこはもう別世界!絶好の癒しスポットです。

園内には清羽亭(茶室)や汐入亭(喫茶)、 芝生広場があり、 四季折々さまざまな種類の花が、 訪れる人の心を和ませます。 特にこの時期は、 カンツバキ、 サザンカ、 スイセンなどが見頃。

入場料は大人 300円、 中学生以下無料。 市内在住の 65歳以上の方は 100円です。
開園時間は、 9時から16時30分で、 休園日は、 日曜日・第3水曜日です。 結婚式場としても人気のスポットです。

たまには都会の喧騒を忘れ是非一度癒されてみてください。

※所在地 名古屋市熱田区熱田西町2番5号 1号線白鳥橋西の北側

○お問い合わせは
白鳥庭園管理事務所
TEL052-681-8928

休日には フジタクシーで、
ぜひ「白鳥庭園」 へお出かけください!

■「一期一会」をリニューアルします !

「一期一会」 読者の皆様。 いつも 「一期一会」 をご愛読いただきまして誠にありがとうございます。
1997年7月に創刊いたしました車内報 「一期一会」 は、 この 85号を持ちまして発行満 15 周年を迎えることができました。

ここまで永きにわたり発行を続けられましたのは偏に、 読者の皆様方の温かいご声援と、 励ましの声に支えられたからに他なりません。 誠にありがとうございます。

つきましては、 発行 15周年を迎え 86号から車内報 「一期一会」 をリニューアルいたします。

年4回発行の季刊誌として、 四季折々の様々な情報やフジタクシードライバーのエピソードなど、 フジタクシーとお客様を結ぶコミュニケーションペーパーとして、 その内容をますますボリュームアップいたします。
今後ともフジタクシー同様 「一期一会」 を末永くご愛顧賜りますよう宜しくお願いいたします。